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たろちゃん2歳の夏。
まだ福岡に引っ越してきて一年目、私は小学一年生。
家の周辺と通学路ぐらいしか分かっていなかったのよね、私。
なのに家に帰ってきたら、だぁれもいない。
しかも戸締りがっちり!!
泣きそうな状態で玄関前にぽつーんと立ってたら近所のおばさんが一言。
「弟ちゃんが怪我してお母さんと病院に行ったよ。これ鍵預かってたから」
・・・一人で留守番?!
父が帰ってくるまで(とっくに真っ暗)そりゃぁ心細ぅ御座いました。
後から聞いたその経緯。
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公園に遊びにいった母とたろちゃん。
中央に梯子の付いた滑り台で遊んでいたたろちゃんは、梯子の裏側を登ってしまいました。
当然上に上がれないんですね。
子供の発想と云うのはいつの世も難解なものです。
例に洩れず…いやそれ以上かも…彼は母に問いかけました。
「お母さん手ェ放していーぃ?」
聞いておきながら返事を待たず、というより聞いたと同時にその手は開かれました。
落下。
地球には重力と言うものがあるんですから当然の結果ですが。
そして彼の腕は有り得ない向きに曲がっておりました。
その公園というのは、自宅から大人の足で徒歩10分程の所にあったんですが、まぁ確かに何も周囲になかったんでしょう。
知識も不足だったかもしれません。気も動転していた事でしょう。
客観的には信じ難い事に、母はそんな弟の腕を固定もしないままおんぶして家まで徒歩で帰ったのです。
自然の摂理に逆らった形のたろちゃんの腕は母の背で
ぷーらぷーら。
その時母の背でたろちゃんが母に言った一言。
「お母さん、泣いていーぃ?」
そういえば口癖のように
「男が泣くな」
と言われてたなぁ。
痛かっただろうにケナゲナ奴です